【名言の宝庫】向井秀徳のインタビューから向井秀徳を知る

向井秀徳インタビュー

向井秀徳。
何度かライブで拝見しているのですが、どうしてもこのお方はつかめない。

本気でしゃべっているのか、それともうそっぱちなのか。もしくは酔っ払っているだけなのか。

そんな向井さんが過去に語った言葉から、少しでも向井秀徳という人物を知れたらと思いまして、ナンバーガール、ZAZEN BOYS、KIMONOS、そしてナンバーガールの再結成後、それぞれの時代のインタビューを集めてみました。(おまけとして、向井秀徳の嗜好品紹介動画も)

それぞれの時代の音源をアナログレコードやお手持ちのプレーヤー、スマホで聞きながら読み進めると趣深いのではなかろうかと思う次第であります。

早速、ナンバーガール時代のインタビュー動画からどうぞ。

特に「URBAN GUITAR SAYONARA」のインタビューがかなりシュールで面白いのでご覧いただきたく笑

ナンバーガール時代のインタビュー

「鉄風鋭くなって」のPVから入りつつ、短いインタビューの中に名言、向井秀徳観がたっぷり。

ロックバンドとして真っ当なことをやりたい。
曲を作ってライブするだけなんですけど。

ライブはやっぱりこれだけ数をやっていたら、ひとつひとつが薄くなるような気になる時があるんですよね。
その時は結構ちょっと自分が、ぬるいなあと思いますね。
そういうときは自分に喝を入れます。喝を入れますね。自分にね。

自分たちがすごいバンドかもしれないというのはねえ、酒飲んで気が大きくなったときくらいしか思わないですよ。

なんで続けているかと言ったら、まだまだやろ。まだ、まだ出るやろ、ここらへんから。っていうのを思ってやってますからね。

などなど。

なんというか絶妙に引っかかる言葉のセレクトとリズム、語り口が向井さんのおもしろさというか惹きつけられる部分ですかね。

そして、インタビューチックになっていて、その語り方がじわじわ来る「URBAN GUITAR SAYONARA」の告知動画を笑

これぞ向井秀徳の真骨頂、といった感じですw

「URBAN GUITAR SAYONARA」の告知動画

このリピートwww

YouTubeのコメント欄では「壊れたレコードかよwww」という秀逸なコメントも笑

このシュールな感じ、個人的にも大好物であります。

⇒再結成後のナンバーガールのインタビューはこちら

向井秀徳アコースティック&エレクトリックとしてのインタビュー

こちらはアップルストアでのライブも含んだインタビューから。


ライブでもよく語られる”福岡市博多区”から、東京 渋谷へと移り住んだ向井さん。
その違いについて語っています。

その後の渋谷感あふれる「YOUNG GIRL 17 SEXUALLY KNOWING」。いいですね。
アップルストアでのライブの様子を収録。(インタビューは4:12あたりから。)

渋谷の伝説的なロック喫茶「B.Y.G」でのインタビューとライブ。

このライブは贅沢ですね~!「B.Y.G」では、はっぴいえんどなどもライブをしていたとか。

ぜひ一度足を運んでみたいところです。

「ZAZEN BOYS」としてのインタビュー

ZAZEN BOYSとしてのインタビューは複数ありますので、アルバム別にご紹介しましょう。

「ZAZEN BOYS」発売時のインタビュー

結成当初の話や、ZAZEN BOYSのヴィジョンについても。

※リンク先がなくなってしまいましたが、引用を。

ロック音楽をして、自分がどれだけ脳内電気をビリビリさせるかってことをやっていきますよね。

で、さらにはそのビリビリをどれだけ人に伝染すかっていうことを最終目的にしていきます。なぜならそれが楽しいからですね。

みんながビリビリして、それぞれのダンスで踊り狂う状況になれば、それが祭となって、面白いと思います。

という言葉はいかにも向井さんらしい言葉です。

「ZAZEN BOYS2」発売時のインタビュー

ナンバーガール以降についても語っています。
この当時の勢いを感じる、攻撃的な言葉が多め。
http://www.fact-mag.com/review/music/1109334665.html
※改行がなく読みにくいですが、内容は濃いです。。

後半で、椎名林檎の歌声について、

ちょっと色気があって図太い方向で歌ったりもしてるんですけど、非常にさわやかな部分も持っていると私は思っているので。

だから彼女にやってもらおうかなと思ってやってもらったら、エロくもありさわやかでもあるちゅうね。

と語っています。

「ZAZEN BOYS3」発売時のインタビュー

ドラムがアヒト・イナザワさんから、松下敦さんに変わったことについても言及。

http://www.hotexpress.co.jp/interview/zazenboys_060118/#official

ライブにいらっしゃいと。我々、ZAZEN BOYSのライブは異空間ですから、体験しにいらっしゃい。

という言葉はまさにその通り、と思います。

「ZAZEN BOYS4」発売時のインタビュー

こちらは打ち込みの音が多用された「ZAZEN BOYS4」が発売された当時のもの。
http://mnavi.roland.jp/interview/200810_01.html

打ち込みの音への考え方、曲の作り方、機材関係の話が多く、貴重なインタビューです。
機材からジャケ写の話にも。2008年。

「すとーりーず」発売時のインタビュー

ZAZEN BOYSの最新作「すとーりーず」発売時のインタビュー。
http://store.cinra.net/static?content=interview-zazen1

バンドにとっての呼吸合わせの必要さを語っています。

いかに呼吸を合わせて、快感を得るか

という言葉が印象的。

いろいろなフォーマットでの音源リリースについても語っており、DIY STARSを使った音源販売についても言及しています。

インディーズならではの予算のエクセル計算など、裏話も笑

同じく「すとーりーず」発売時のインタビュー。
http://ototoy.jp/feature/index.php/20120910

音源について「どのタイミングでOKを出すんですか?」との質問に、

泥酔したらOKですね。酩酊して「これで良かばい」って。「これ以上はなかばい」って。

と回答していて吹きましたw

「ライブ」がテーマのインタビュー

こちらは2013年、「ライブ」がテーマ。
http://heathaze.tokyo.jp/2013/04/mukaisyutoku/

ライブの中でのお客さんとのやりとりやZAZEN BOYS結成当初のコンセプト(ラップの存在の大きさ)について話しています。

ライブに行ったことのある方はわかるかと思いますが、なぜか笑ってしまうライブになることについてはこんな風に語っています。
笑かそうとは思ってないですけどね(笑)。まあ、ガチガチに眉間にシワを寄せてやるっていうタイプでもないんでですね、私としては。シリアスにポーズを決めることもできるとは思うんですよ。トム・ヴァーレインとか、憧れですからね。ギターの音も冷たくて、むちゃくちゃかっこいいですけど、私がやったらそれこそギャグになりますよね。

そしてやはり「酒」笑
ほんとおもしれーなー、このお方は。

決して気を抜いてるわけではないですね。ライブに関しては必死こいてやってますから。まあ、途中で酔っ払ってくると楽しくなってきたりはしますけど、普通に(笑)。

アウェイなイベントではこういう感じ。

最近は我々をあまり聴かないようなすごい若いお客さんがいっぱいいるイベントとかにも出ますけど、若い子たちがポカーンとしてるんですね。
チャルメラとか、「何やってるの?」みたいな(笑)。

「これ、笑っていいの? 何を私たちに求めてるの?」みたいなね。理解できないんでしょう。

そういう状況もよくあるわけですけど、昔だったら、そういうときは「ガキども! 全員正座!」みたいなね(笑)。

最近はそのわからなさが消えていく様子を楽しんでいるみたいですが笑

生涯のベストライブについても語っていますので必読。向井秀徳の生涯ベストライブとは!?(結局、ストーリーの中に酒が絡んでますがw)

「KIMONOS」としてのインタビュー

LEO今井とのユニット「KIMONOS」としてのインタビュー。
http://www.iloud.jp/interview/kimonos/

KIMONOSのバンド名の由来について語っています。
KIMONOSの音楽観、PVの制作についても。

最後に、KIMONOSのルーツ的な、インスパイアされた音源や映画が紹介されているのが◎です。

ナンバーガール再結成後のインタビュー

誰もが待ち望んでいたであろうナンバーガールの再結成。

再結成にあたってのインタビューも興味深い内容が目白押し。
リアルタイムで聞けていなかった自分にとって、当時を知るためにも面白い内容でしたし、再結成後のナンバーガールについても期待しか持ちえない内容でした。

https://ototoy.jp/feature/2019050801

TV番組でも

というように語っていたのですが、それに補足的に。
引用めちゃくちゃ多めです笑

ZAZEN BOYSでもそうですけど、プレイヤーそれぞれのバラバラな個性がバンドという形で集まったときにどんな輝きが生れるのか、そういうのを求めてバンドをやってるわけですけど、確かにNUMBER GIRLは輝いていた。それをすごく実感して、それが今集まった時にどういう風になるのかっていう思いに至ったわけですよ。

最高。

それぞれが培ってきたキャリアを持って、その個性が今ここで合体することによって何かが生まれるっていう決定的な自信っていうのは大げさですけど、自負がありますね。だからこそ、各メンバーに自信満々で「儲けようや!」と言えるわけですよ。

そう。この「儲けようや!」は深みが違うというか、ファンが聞くと、なぜか納得できてしまうというか、そういう言い方でいいんだよなと思えてしまうというか。

言葉の意味をそのまんまとらえたらそりゃ違うよな、って話でしかない言葉なんですが、言葉ではうまく表現できない納得感のあるものだったんですよね。語るべき人が言葉を選んで語るとこういうことになるんだなと。

まずは〈RISING SUN ROCK FESTIVAL〉に出演できるかどうかっていうことを調整したね。自分が直接取り仕切ってる人に電話して。そしたら即答で「やろうよ!」と。

これ、ライジングサンの主催者側もうれしかったでしょうね~!!!それくらい1999年のライジングのライブがよかったんですね。

改めて、なんでこういう風にしたいと思うかということを話したわけね。で、その時に最初に言ったのが「ギスギスしたくない」と。

意外だと思いつつも、突き詰めて考えると詰まるところこの言葉に集約するかもしれないというのもわかる気が。考え抜いた上でのこのシンプルな言葉、という。

無駄な緊迫感っていうか、自ら緊迫感を作ってたよね。それによって、サウンドに緊張感と張りが出るんじゃないかってそういう風に思ってましたから。仲良しグループじゃありませんよっていう。とはいっても、一番最初に福岡でやってるときは仲良しグループで、「楽しくギター・ロックやろうぜ」「バンドやろうぜ」っていう純朴なものだったんですよ。でもやればやるほど、自分たちはこういうことが出来るっていう可能性が見えてきて、もっとこういうことがやりたいとか、こういう風にしたい、それを成り立たせるためにはこうしなきゃいけないっていう状況になった。具体的にことの構え方が分かってきたんだよね。そうなると、だんだん眉間にシワが寄っていくわけよ。まあ、眉間のシワで一番怖いのは田渕ひさ子さんですけど。

当時の緊迫感がわかるコメント。本当に絶妙なバランスでバンドって成り立っているんだなと。だからこそ「見れるときに」といういつもの音楽ファン的なつぶやきですよね笑

田渕ひさ子さんの眉間のシワ笑

でも、改めてやる時にあの緊迫感を取り戻さないと出来ないのかっていう風には思わない。つまり25歳ぐらいまでの前のめり感とか焦燥感みたいなやつは、45歳になって変化してるわけですよ。ただ、それぞれがミュージシャンとしてずっとやっているわけで、そういった現時点でのそれぞれの個性が集まるとどうなるのかっていう部分に興味があるわけですね。だから「ギスギスしないようにします」って最初に言ったら、みんな「うんうん」ってうなずいていた。

まわりもそれにすぐ納得したっていうのがとてもおもしろかった。メンバーもそれをすぐに察知していたというか、メンバーそれぞれがそれぞれでナンバーガールについて深く考えていたんだろうなと。

新曲は今のところ考えてないね。

これはファン側としても急に「新曲です!」と言われてもついていけないくらい、再結成自体が事件なので納得笑

現状、当時の曲をライヴとしてどういう風に作るかっていうのをイメージしてる状況ですかね。セットリストも客観的にという意味で、第三者に決めてもらった方がいいのかもしれないなと思ってる。今回の再結成においては、ちょっと一歩引いてる部分もあるわけですよ。今でも、もちろんZAZEN BOYSだったりで1つのライヴの世界を作ることはやってるわけだけど、これまでライヴを見たことがないっていう人たちに聴かせたいっていう気持ちが大きいっていうのもあって、みんなが何を聴きたいのかなっていうのを聞いてみたいね。よくある“ファンが選ぶライヴ・セットリスト”みたいな感じで。でもやり始めたらどこかで仕切らなきゃいけない部分はいっぱいあるから、それは自覚してやってますけど、無駄な自我はいらねぇっていうね。そういうことですよ。

これもそうで、まずは当時の曲やライブをファン側も振り返ってる感じではないかと。これも歳を重ねたからこそ出てくる考えっていう感じがしますね。

あとは、NUMBER GIRLとZAZEN BOYSで対バンしたいと思ったの。

これはめっちゃ見たい!!!!!理屈とか関係なく、ただ純粋に、ひたすらに。

特に期間限定という風には思ってないので、やれるうちはやりますよ。とりあえず、もっと日本各地へ行けるように今後のライヴも考えているので、今回のフェスやツアーに来れない人は楽しみにしていてください。

これもファンにとっては吉報ですよね。まだまだ見れるチャンスは出てきそう。

うーん、どこを取ってもおもしろい。
向井秀徳の語る言葉、とてもいいですね。言葉選びがとてもシンプルであり、キャッチーであり、それでいて考え抜かれていて。サラリーマンやってても最強かもしれません笑

そしてここまで一挙手一投足が注目されるバンドって、ここしばらくなかなかいなかったんではないでしょうか。

いや~、ひとつひとつを追っかけたいバンドです。

今後の向井秀徳について

“向井秀徳が語る、音楽に向かう原動力「私は自意識恥野郎ですよ」”っていうタイトルからして読みたくなる、さすが向井さんの語彙力。
https://www.cinra.net/interview/201704-mukaishutoku

今のシーンはまったくわからないですね。完全にタッチしてないです。

前はね、レコードショップに行って、棚の雰囲気から、こういうものが今プッシュされているんだとか、そういうのが目に見えてわかったけど、今はレコードショップ自体行かなくなったし、行くとしても中古屋の餌箱ですからね。

というのはとても意外ながら、独自路線を行っている分納得な部分も笑

とても今っぽい、誰もがなんとなく感じていることもさらっと発言していてさすがだなと思いました。

家のレコードがある程度限界に達して、「持ってる分でいいや」みたいに自分が聴けるキャパがいっぱいになった頃ですかね。

「もう飽きたから、新しいものに触れたい」ということであれば、トレンドを追いかけるんだろうけど、飽きませんからね。だから、飽きないような音楽ばっかり聴いているってことかな。

たとえば、プリンスにしても、未だにいろんな発見があるし、聴くときどきによって曲の印象が違って聴こえたりしますしね。

無料や、果てしなく増え続ける音楽の終着点を垣間見たような。

ライブでの向井秀徳

インタビューを読んだ後だと一層しみるライブ動画をご紹介。

こちらは他者からのインタビューではなく「自問自答」。

向井秀徳 – 自問自答

そして向井さんの泥酔感全開のDOMMUNEで行われたこの曲のカバー笑

「福岡の後輩の・・・」

向井秀徳が歌う、YUIの「CHE.R.RY」

向井さんのインタビュー記事、いかがでしたでしょうか?

結局インタビューを読んだところで、どんな人かつかめるようなお方ではないのでありますが笑、できるだけ多く、生で見ておきたい人物だと思います。

向井さんのインタビューが掲載されているロッキンオン2014年6月号。
ナンバーガールとしてのメジャーデビューから3年半についてロングインタビューで語っているそうですので合わせてぜひ。

※上記のロングインタビューの一部が、こちらの記事で紹介されていますのでよろしければ。
NUMBER GIRLとは何だったのか? 突然の解散から12年、向井秀徳が今語る、伝説の3年半
http://ro69.jp/news/detail/101213

あと、注目なのはこちら!

あまり知られてないですが向井さんが書いている本です。
その名も「厚岸のおかず」。

自分は購入したのですが、これはいかにもシュールで向井さんな感じがサイコーです。

文章で書いても伝わらない絶妙な向井感。表紙デザイン、装丁もいい感じなのでぜひ。

おまけ:向井秀徳の嗜好品

こちらはインタビューではなく語りですが笑

こういう動画が一番素を見られておもしろいかと。

向井秀徳 チューハイを語る

向井秀徳といえばキンミヤ。2017年に渋谷パルコのギャラリーで開催された向井秀徳展でもふるまわれておりました。

「このキンミヤ焼酎っていうのが一番いいね」

と。

向井秀徳 昆布を語る

続けて、チューハイのあてにするおしゃぶり昆布。

向井秀徳のお気に入りは都こんぶ製の「浜風」。

「おしゃぶりがいがある」

「ことあるごとにおしゃぶってますね」

と高評価笑

そして、らうす昆布。

「キングオブ昆布」

とのこと。

ここからラーメンに続きます。

向井秀徳 インスタントラーメンを語る

そして「これだラーメン」。

作って食べるところまで。

羅臼昆布を使った、これだラーメン。

だしを取る向井秀徳を見られるのは、一般人のわたくしたちからしたらこの動画だけでしょうね笑

麺やスープがこぼれたりして
「おうおう」
って言ってるところとか、
「はい」(低音)
という言葉のよくわからない説得力とか、最高です。

最終的にやや失敗してるのも最高笑(3:45以降)

「これだ(ラーメン)はねえ、ベスト・オブ・インスタントラーメン・フォー・ミー」

ということらしいです。

ファンの方はぜひ嗜んでいただきたい。

おまけ2:神出鬼没!向井秀徳

路上ライブでもよく出没する向井さん笑

マジでこういうところが最高なんですよね。

きっとこれからもふと現れてくれることでしょう。

こちらはアラバキ出演帰りの仙台駅にて。

こちらはふと下北沢で「鉄風鋭くなって」。いいなあ。。。

ストリートライブ以外にも笑笑笑

向井秀徳展、大好評でしたね。

こちらも向井秀徳展終了後何日かしてからの下北にて笑

ということで、おまけたっぷりの向井秀徳インタビュー集でした。