1/f揺らぎ的、2016年のベストディスクをご紹介します。
年々「これ、今年と全然関係ねぇじゃねえか!」というツッコミをいただくことが増えてきましたが笑、例年どおり、“わたくし個人が今年出会った”音源からご紹介してまいります。
大々的なメディアやレコードショップであれば、ライターさんや関わる人も複数いらっしゃって、2016年の音源を網羅的に紹介することができると思うのですが、何しろこちらはひとりで更新しておりますので笑、2016年のものから、となると、薄い感じの紹介になってしまうのが個人的に納得がいかないというか。
よく書いている通り、いい音源はいつでもいいと思っていますし、今年発売のアルバムではないというだけで、紹介せずにその個人的な感動の鮮度が落ちていってしまうのもなんとなく寂しいと思うので、ここにまとめます笑
それでは早速、独断と偏見による2016年のベストディスク、どうぞ。
※恒例企画なので、過去のベストディスクも置いときます
⇒2015年のベストディスクはこちら
⇒2014年のベストディスクはこちら
⇒2013年のベストディスクはこちら
The Avalanches – Since I Left You
今年はアヴァランチーズに振り回されました笑
2001年発売のこの音源を初めてちゃんと聞いたのも今年で、とんでもない衝撃でしたね~。
夏はこのアルバムばかり聞いていたような。(特に一曲目「Since I Left You」が最高。最高。最高。)
そして16年ぶりの新作「Wildflower」発表、フジロック出演決定からの直前キャンセル涙
「Since I Left You」、ライブで聞きたかったなあ~
高騰していたアナログを今年のリプレス(少量生産風なタレコミだった)で新品にて入手して狂気乱舞しておりましたが、どうやら来年2月に普通に発売するみたいですね笑
「Wildflower」ではなく、あえて「Since I Left You」を大プッシュ。
音源としては「Since I Left You」の方が圧倒的に好きです。
Algernon Cadwallader – Some Kind of Cadwallader
Dogs On Acidの来日にあたってチェックしてみたアルジャーノン・キャドワラダー。2008年発売のものです。
(アルジャーノンはDogs On Acidのメンバーが過去にやっていたバンドです)
このアルバムには1曲目のイントロからヤラれました。
チャラララ~、チャラララー、バウウン!!!のバウウン!!!の音が特に好きです笑
全体的に雑い感じがいいアジになっているというか。
Dogs On Acidのライブを見て、こういう適当さ、いいな~と思いました。(失礼)
ただ、このいい意味での適当さがこのバンドにしか出せないものなんじゃないかと思った瞬間にとてもかけがえなく思えるというか。
気が抜けているからこそできるものってあるよなあと思ったり。(失礼)
※Amazonでは取扱いがないのかな?レコードショップによっては取扱いがあるところもあると思うので、いいレコード屋さん探しだと思ってググってみましょう!笑
(いい音源を扱っているお店はいいお店である、という自分理論です)
The Get Up Kids – Four Minute Mile
まだまだ続きます。2016年と関係ない音源笑
こちらはなんと1997年w
ゲット・アップ・キッズも今さらがっつり聞いてドハマりしてしまいましたね。。。
このこもったようなジャカジャカのギター音のエモさ、たまらんですよ。
年々、こういう要素が抜け落ちていっていた自分にゲット・アップ・キッズ。コレでした。
今さらゲット・アップ・キッズにハマってしまう人がひとりでも増えたらと思います笑
My Bloody Valentine – Loveless
まだまだ遡ります。こちらは1991年爆
今年は今さらネタばかりで自分がヘコんできましたが笑、マイブラも今年初めてちゃんと聞いたんですよね。。
こちらも1曲目からもう最高。
「タタタタ」のドラム音からなだれ込む音の渦、ホエ~~~~~!!!
1曲目だけでなく名曲揃いの「Loveless」はいつでもいいのでとにかく必ず聞いて欲しいな~と。
名盤のランキングとかで必ず入ってくる理由もようやく納得ができた2016年でしたw
詳しくは記事でも紹介していますのでぜひ!
⇒【シューゲイザーの超名盤!】My Bloody Valentine「Loveless」を聴く
Bibio – A Mineral Love
ようやく2016年発売の音源にたどり着きました笑
ビビオのアルバムはこの曲が発売前に公開されてから、これは買いだな、という風に思えた一枚でした。
新しい音なのに、どこか懐古的な音が感じられる、ビビオの温かみのある音は、このご時世に大量リリースされる音源の中でも一際目立つ存在なのではないかと思います。
ここまで音の響きにこだわっている人は知りませんね~(もしおすすめがあったらぜひご一報を笑)
超クールに仕上がっているのに、その中から伝わって来る、明らかな音マニア感、こういう人、とても好きなんですよね~
「A Mineral Love」からもう一曲はっておきましょう。
こちらの曲も最後まで音の響きを楽しめますよ。
⇒Bibioの新譜「A Mineral Love」がめちゃくちゃよさげです
Takuya Kuroda(黒田卓也) – Zigzagger
ロバート・グラスパーが騒がれたのが3~4年前くらいからですか?
ジャズ界隈でいわゆる“グラスパー以降”と呼ばれるようなジャンルが生まれて、それっぽい日本のバンドも増えてきています。
ただ、その流れを日本に落とし込むだけじゃ面白くないし、そもそもそれだったら海外の本場の人がやればいいことだと思うんです。
その点、黒田さんの音源には流れを汲みつつも明らかなオリジナリティがあると感じます。
(髪型からあふれるアフロ感含めて笑)
そんな黒田さんの中でも、こちらはオーソドックスな曲ですが、報道ステーションでも黒田さんの音が聞けますよ。
何かで突き抜けている人が、こういう公の場に出てきた瞬間ってやっぱり感動するというか。
こうなってくると、よくあるようなインディーズアーティストがメジャーになってうんぬんとかそういう話もありますが、黒田さんはそこがブレなそうな気がします。
⇒黒田卓也(Takuya Kuroda)のトランペットを聞いておいたら間違いない
Common – Black America Again
ぼくはテレフォン・テル・アビブの再発盤を買いに行ったんですよ笑
そこで出会ってしまったのがこのアルバムでした。
ATCQの新譜とかも聞きましたが、コモンのアルバムが個人的には圧倒的にかっこよかった。。
それこそ、このアルバムは先ほど書いたグラスパー以降という枠に入る(ロバート・グラスパーがプロデュースで入っている)作品で、明らかなグラスパー感があり、それをしっかり感じさせつつも、全体を通して聞いてみるとそれはごく一部の添え物程度というか。
全編に渡ってグラスパーっぽい!ってなったら、コモンのアルバムとして正直面白くないと思うのですが、そこはさすがのコモンでした。
スティービー・ワンダーも参加した曲の厚みと重さ、たまりません。
素晴らしい。
The Mercury Program – Chez Viking
The Album Leafのドラムのサポートで、マーキュリー・プログラムの人がフジロックに来る、ということで過去音源でも聞いとくか~と思ったのが間違いでした笑
これもアルバムの頭からヤラれ、購入。1曲目が特に好きでした。音が気持ちよすぎ。
ジャガ・ジャジストの人数が減ったような感じというか、これくらいクリアな感じもいいなあと思ったり。
アルバム・ジャケットもかっこよし。
ちなみに、まあ、、これも2009年発売ですよね。。。
Look Mexico – UNIOLA
(自分の中でだけですが笑)マーキュリー・プログラムと呼応するように飛び込んできたのは、ルッメキことルック・メキシコの6年ぶりの新譜でした。
これも1曲目から素晴らしくてねぇ。
バトルス感がありつつ、それでもこの唸るギターのエモ感と広がっていく抜け感があるのがとても好きです。
こちらもジャケのデザイン、色がとてもナイスでねぇ。
欲しくなっちゃうわけですよ。ええ、アナログで買いましたとも。
聞いてみて!
Into It. Over It. – Proper
これぞエモ!これぞエモ!!これぞエモ!!!
聞いてくれ!
(PVもかっちょいいよ。)
2分という短い時間でエモさの頂点に達して、即リピートしてしまうという。。
Into It. Over It.のJAPAN TOURでこの曲が聞けて本当によかったなあと。
ツアーが軒並みSOLD OUTになっていたのもとてもいい空気感が出ていたように思います。
まだこの界隈は盛り上がっていくという確信と、こういうシーンがあるんだぞ!という(自分が作っているわけでもないのに)なぜか勝手な自信というか笑
自分だけかもしれませんが、そういう感覚を観客側が持てた、というのがとてもよかったのではないかと思いました。
この界隈を作り上げているmalegoatの岸野さんには頭が上がりません!
えーっとすみません、2011年発売です笑
bed – via nowhere
このイントロの日常な感じから、ジワジワと、自然に湧き上がってくる何かがアウトロで爆発する感じがたまりません!
アウトロがもっと続いて欲しいーーーと思うくらい。
この曲も一時期ひたすらリピートで聞いていた記憶が。
エモさが欲しいときにはbedのアウトロ。これです。ハイ。
注入しておきましょう。
ということで、11枚になりました。
ベストディスク10枚とか言いながら、いい音楽があればそんなもんです笑
番外編
番外編では、前から知っていた音源で、2016年に動きがあったものをご紹介します。
やはり一番大きな動きはこれですかね。
Telefon Tel Aviv – Fahrenheit Fair Enough
テレフォン・テル・アビブの超名盤、高騰していた音源の再発。
アナログはウン万円という値がついて、しばらく高止まりしていたので、この再発はうれしい方がかなり多くいたのではないかと思います。(自分もそう笑)
これでエレクトロニカの金字塔が再度多くの方に普及することでしょう。
こういう動きはもっと増えてもいいと思いますけどね~
いいものはいいんだから。いつになっても買う人もいると思います。
⇒Telefon Tel Avivの音源は、買っておくことをおすすめします
いいものはいい、という観点とはまた違う観点で見ていたのがこちら。
Hi-STANDARD- ANOTHER STARTING LINE
なんというか、音源がどうこうという話ではないんですよね。
正直なところ、音源に対しては大きな感動はなかったんですが、買うウズウズが止められなかったというか。
これまで色々してもらった感謝に対する、もはや寄付に近いというか笑
事前告知一切なしで突然店頭に並べられる、という発売手法も話題になりましたが、それだけ多くの人がハイスタについてウズウズしていた、というのが感じられるとてもおもしろい現象でした。
やっぱりハイスタは何か新しい動きを仕掛けていく人たちなんだなあと。
それに気持ちよく乗っかれる人たちがこれだけの数いるんだなあと。
少し希望が持てたできごとでもありました。(何の?)
ということで、2016年のベストディスクのご紹介でした。
2017年も独断と偏見による音楽セレクトでお届けしてまいりますので、ご愛顧のほどよろしくお願いいたします笑
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