「cure jazz」の発売から8年。
行ってまいりました。
ライブの事前情報として、
「名曲の演奏が決まってて、それがちゃんと聴けてうれしいな、っていう感じではなくなると思う。」
と菊地成孔さんがインタビューで言っていたので、ぜんぜん違う曲をやるのか?(むしろ「cure jazz」の曲を聴きたいんだけど、と思いつつ)どうなるやらと思っていました。
実際、行ってみると、ちゃんと
「cure jazz
」の曲を中心としたセットリスト笑
ただ、そのアレンジの幅が並じゃなかった。
特に、今回個人的に楽しみにしていた曲「Honeys and scorpions」のアレンジがすごかったです。
原曲を留めていないようなレベルだったような。
そういう意味での”ぜんぜん違う感じ”だったんだなぁと納得。
終盤で演奏した「cure jazz」未収録の菊地成孔の曲では、UAがステージ上を縦横無尽に踊り歩いて、いいもん観れたな~という気がしました笑
あれこそアーティスト。
明らかに不自然な動きをしているのに、自然体に見えるという。
そこに感動するのでは?と思いました。
曲名はなんだったか忘れてしまったのですが。。
ライブ中のMCも結構おもしろかったです笑
UAの自由っぷりを菊地成孔が抑える的な立ち位置が新鮮だった気がします。
MCの中で、10年後とも、5年後とも言われていた、次のreunionはいつになるやら。楽しみです。
ライブ当日に配られたパンフレットにUAと菊地成孔のコメントがありましたので掲載しておきます。
「Cure Jazz」のツアーが8年前、当時はCure(治癒)を意識する余裕がありませんでしたが、今回のオーチャードホールではどのようなステージになるか少し緊張もしていますが楽しみです。
UA
本日はご来場頂き有り難うございます。このユニットは、8年前の2006年という、まだ北東アジアの緊張感や、リーマンショック、震災も起こっていない、牧歌的なまでの時代に、1アルバム、1ツアー、1フェスティヴァル限定で活動し、この度、主催者側の強烈なラブコールに寄って一度だけの再開を果たす事となりました。その音楽的コンセプトは、当時ですら「郊外に住み、菜食で、エコロジー思想を有する」UAと「歌舞伎町に住み、雑食で、構造主義思想を持つ」菊地、というアンビバレンスが「キュア(治癒)」と「ジャズ」という地点で交差する。というものでしたが、あれから8年、この国にも、我々一人一人にも様々なことがあって、このコンセプトが、更に強化されている事は皆さんご存知でしょう。しかし、最も重要なものは、8年という齢を重ねた我々の、現在の声であり、歌であり、演奏そのものです。8年ぶりの方も、初めての方も、我々とともに、たったいまの、我々全員に必要な、相互的な、あらゆる治癒と音楽美を生成/共有できれば幸いです。
菊地成孔
菊地さんの言葉にある、Cure Jazzのコンセプト
「郊外に住み、菜食で、エコロジー思想を有する」UAと「歌舞伎町に住み、雑食で、構造主義思想を持つ」菊地、というアンビバレンスが「キュア(治癒)」と「ジャズ」という地点で交差する
というのがどんなものやらよくわかりませんが笑、菊地さんっていつもそういう世界観を作ってくれるのでたのしいですね。
小難しい言葉を並べつつも、実際のライブではそんなことを感じさせないほど楽しませる、というのがプロだなあと思います。
YouTubeに音源がほとんどアップされていないので、音源なしの記事となりましたが、ぜひより多くの方に聴いて頂きたい一枚であります。一生聴ける一枚になりうるんじゃないかなと。
ちなみに、今回のreunionにあたって、CDがハイレゾ(高音質)で配信スタートしたようです。
高音質も確かにこのアルバムにとってはマッチすることだと思うのですが、それより、ジャケットの写真がめちゃくちゃいいので、どうせならLPで出してくれたら買ったのにな、とか思いました笑
今回のライブも「JAZZ WEEK TOKYO」の一環として開催されたわけで、客層も確実にジャズ好きのレコード世代が多かったように思うんですけどね。(もちろん若い人もいましたが、その人たちもレコード聴いたりしてる人が多いんじゃないかなとか。)
ということでLP化希望です笑